カラーセラピー資格を持っていれば、インターネットサービス、アプリ、ウェブサイトなどのデザイン、カラー配色を工夫するときにも役立ちます。ターゲット層や性別に合わせた配色、デザインにするだけでもサービス利用者数は変化するため、アクセス数やPV数アップも目指せるようになります。
目次
ウェブツール・アプリやウェブサイトに
自分でウェブツールやサービスを開発していると、正常に動作しなかったり表示が崩れたりするのは死活問題のため、どうしても必要な要件や機能に気を取られてしまいます。しかし、ウェブ系のプロダクトは、見た目が非常に大切です。
特段デザインを勉強したわけではない方でも、ウェブツールなどを見ていて「このデザイン古いな・いまいちだな」と感じることがあるのではないでしょうか。確かにウェブツールの見た目が多少悪いからと言っても、それよりきちんと動作する方に重点を置く方も多く、ウェブツールのデザインは後回しにされがちです。
しかし、見た目をしっかりした理論に基づいた見やすい配色にすることで、ウェブツールやサービスの雰囲気にぴったりのデザインとなり好感度を上げることができます。
デザインにカラーの知識は必須
効果的なデザインを生み出すのにデザインカラーの知識は必須です。色に気を遣うことで、例えば目に優しい配色にしたり、色の効果を意識して使って思い通りの印象をユーザーに与えたりできます。
配色に関する知識を持ってそれを活かすと、ユーザーの滞在時間が変わり、可読性が向上しアプリの見た目もよくなります。単にデザインの知識だけでなく色が持つ印象や効果を上手に使えるようになりましょう。
これから色にまつわる効果や使い方を解説します。興味を持った方はカラーセラピー資格の受験も検討してみてください。
長く滞在したいと思える快適な色合い
カラーの知識を習得すると、ユーザーが長く滞在したいと思える快適な色合いのデザインを実現できます。例えば古いウェブページにありがちの、原色の青に赤に黄色に灰色の配色のウェブページを見ていて、やけに疲れるし頭に内容が入ってこないと感じたことはありませんか?
文字に目がいくカラー配色
「ユーザーに読んでほしい!見てほしい!」これはウェブツールやウェブサイトを作成した人なら誰でも願うことですね。作成したものがテキスト主体であれば、「自然と文字に目がいく」カラー配色を意識するとユーザーは内容を意外と読んでくれます。
例えば、文字や背景配色の明るさ(コントラスト)に差があればあるほど、視線は文字に誘導され、読みやすくなります。例えば白い背景に黒い文字がそうですね!しかし、目への優しさを考慮すると、単純に白x黒がよいとは言えません。ここは、カラー知識を持っている方の腕の見せ所です。
ただし、このときカラー配色が見にくいと、読まないユーザーの方が増えてきます。例えば、文字と背景の色は違っても配色の明るさにあまり差がない場合です。黒の背景にこげ茶の文字が書いてあると想像してみてください。白い背景に黒い文字と比べると、ぐっと読みやすさの難易度が上がりますね。
操作しやすいデザインと色
ウェブツール・アプリやウェブサイトに盛り込んだ機能に加えて大切なのが操作しやすいデザインと色です。操作しやすい究極のデザインとは世間一般の人が説明書なしで操作可能なものです。「説明書なし」の敷居は高いですが、この考え方を意識することでよりよいデザインや配色が可能となります。
近年デザインの優れたサービスや優れたデザインを提供するサービスが多く台頭しているので、ユーザーの目は肥えています。そのため、操作しにくかったりデザインがよくないと感じればユーザーはすぐ抜けて他の類似サービスに流れてしまいます。
アプリのデザインと配色も大切
アプリを作るなら、文字の読みやすさに加えてそのデザインと配色も大切になってきます。そのアプリの用途やターゲットにあったデザインにしましょう。
例えば、「日常にちょっとした楽しみを届けるアプリ」であれば、ビジネス向けのデザインにするより、ポップで見ているだけで幸せになるようなデザインにする方がターゲットにしているユーザーの目に留まりやすくなります。
また、男女ともに使ってほしいのであれば、男性がそのアプリを使っていてもおかしくないデザインにすることも必要です。「男女ともに使ってほしいアプリ」なのにデザインがピンク基調であれば、男性は手を出しにくくなりせっかく作ったのに男性層には使ってもらえない、ということになります。そこは避けたいですよね!
使いやすさと印象・イメージは重要
このように、アプリを作成する上で使いやすさと印象・イメージはとても大切です。しかも、ユーザーにとってはこの3つがすべてと言っても過言ではありません。あなたがどんなにすごい機能を盛り込んだとしても、見た目がよくなかったり使いにくかったりするとユーザーはすぐに離れます。
技術に明るくないユーザーにも「これいいね!」と思ってもらえるようなアプリが理想です。このようなユーザーはまず見た目で判断します。その見た目を専門用語で言い表したのがUI (ユーザーインターフェイス)です。
UIが美しいと利用者も増える
UI(見た目)が美しければ、最初の関門は突破です。アプリは見た目が大切なのです。アプリを公開するところまで漕ぎ着けたら、まずユーザーに認知してよい印象を感じてもらうことが大切です。たくさんの人に認知され、好印象を持ってもらえばもらうほど、利用者も増えます。これがUIが美しいと利用者も増える原理です。
わかりやすい例を挙げると、スーパーで野菜を買う場面を思い浮かべてください。値段は同じ&味や栄養素も違いはないのにその中から綺麗なものを選ぼうとしますよね。
そのため、これをアプリに当てはめて考えると「一目見ただけで好印象なデザイン」が生命線となります。最も大切なのはアプリの顔であるアイコンです。アイコンには特に力を入れてふっと見たときにアプリの用途や内容がすぐ連想できる印象的なデザインにしましょう。アイコン以外には、例えば以下の部分のデザインを意識してください。
- アプリトップ画面
- メニュー
- ボタンの大きさ・配置
上記に加えて、ユーザーへの強い訴求力となってくれるのがロゴやブランドカラーです。
ロゴやブランドカラーも必須
アプリを作るのであれば、アプリ本体に加えてロゴやブランドカラーも必要です。この2つを準備するとユーザーにアプリの魅力をぐっと伝えやすくなるためです。ブランドカラーを決めて、それをロゴに取り入れましょう。
その前に、「ロゴは分かるけどブランドカラーって何?」という方のためにブランドカラーについて説明します。ブランドカラーとは、一言で言うと提供するサービスを表現するのに一番ふさわしい色のことです。色にはそれを見た人に何らかのイメージを想起させる力があります。具体例を見てみましょう。
- 赤: 情熱、生命力
- 緑: 自然、癒やし
- 青: 誠実さ、知性
上記が三原色(赤・緑・青)の一般的なイメージです。あなたも思い当たる節があるでしょう。このようなイメージをもとに、あなたがユーザーに与えたい印象を元にブランドカラーを選定し、そのカラーを使ってロゴを仕上げれば、その色が持つイメージと合わさった印象のロゴができあがります。
「情熱的な雰囲気を伝えたい」から、ブランドカラーには赤を採用し、「赤い色を使ってロゴイメージを出す」こう考えると色の持つ効果や印象を知っておくと、最初からある程度の具体性をイメージに持たせることができることに気がつくでしょう。
ブラウザツールも配色で使いやすくなる
ブラウザツールとはウェブサイト上で使うツールです。例えば、「この日まであと何日か知りたい!」と思って「日付計算ツール」で検索すると、日付が計算できるサイトがずらずらとでてきます。それらのうちひとつを開いて計算に必要な日付や日数を入力すれば、即座に結果を出してくれます。これがブラウザツールです。
ブラウザツールを作るのにも、配色の知識があれば意識的に使いやすい配色を選択できます。例えば、以下のようなパーツに配色の知識を取り入れてみましょう。
- ボタン (「保存」「次へ」など)
- ダイアログ(「このページを離れますがよろしいですか?」「警告」など)
- ポップアップ表示(文字やアイコンをタッチ・マウスオーバーすると出てくるふきだし)
ユーザーが操作するべき部分を周囲よりちょっとだけ目立つ配色にし、操作した結果の変化がぱっとわかるような色の変化を組み込むなど、色周りを少しいじることで操作性がぐっと上がります。
操作する場所を色で見分けられるように
「次に何をしたらよいのか」をユーザーが簡単に認識する仕組みをブラウザツールに組み込んでおけば、操作性がぐっと向上します。例えば、入力画面で入力不足のまま「次へ」を押すと「xxの欄を入力してください&該当の欄が赤枠で表示」のような仕組みです。
これは、ユーザー登録時や好みや傾向を探るアンケート時などに有用です。
「新規登録はメールアドレスとパスワードの2項目だけで登録完了!」と謳っているサービスはこの部分をよく意識していると言えます。
目に優しい色にすると利用時間が延びる
ウェブアプリの配色を目に優しい色にすると、ユーザーの利用時間が延びます。ウェブアプリはとにもかくにも「目で見て、指で操作」が基本の使い方ですから、目か指のどちらかが(もしくは両方)疲れると、ユーザーはすぐウェブアプリから離れてしまいます。
そのため、目に優しい配色をデザインに取り入れることでユーザーの利用時間を延ばすことができるのです。目に優しい配色とはどんな色かと言うとコントラストが低い配色です。では、そのような配色とは具体的にどのようなものでしょうか。
それは、和の色です。例えばグリーン系の色であれば花緑青(はなろくしょう。#00a381)、翡翠色(ひすいいろ。#38b48b)、青緑(あおみどり。#00a497)が目に優しい色合いとなります。ちなみに、シャープ(#)から始まる文字列は16進数カラーコードです。ウェブ上で使われる色はすべてこの書き方で表すことができます。
逆に、コントラストが高ければ、目が疲れやすい配色となります。例えば、冬早起きしてまだ暗い中部屋の電気をつけると、非常にまぶしいですよね。これが高コントラスト(この場合は黒→白の組み合わせ)です。この明るさのギャップが目に負担をかけるのです。
色選びによっては男女の棲み分けも
「男女ともに使ってほしい!」という考えであればおすすめしませんが、性別を意識した色味を積極的に使うと、男女の棲み分けを図ることができます。例えば、ピンク・オレンジ・紫系の色にすれば、利用ユーザーは圧倒的に女性が多くなり、青や黒、茶系の色主体のデザインにすると「男性向けのウェブアプリ」ということがダイレクトに伝わります。
あなたが特に性別を意識したアプリを作りたいのであれば、男性・女性が好む色を積極的に使いましょう。こうすることで、よりユーザーフレンドリーなデザインとなります。
ウェブ系・IT系の仕事にカラーセラピー資格は必須
このように、ウェブ系・IT系の仕事でも、カラーセラピー資格は必須です。必要なことをその都度調べるということもできますが、それにはそもそも知らない概念や言葉は調べることができないという制約があります。
一度しっかりカラーセラピーについて学んで資格を取っておけば、調べるときの負担も減り少ない労力でよいデザインを実現できるようになります。そうすることでこれまで「上手には説明できないけれども経験上この配色がよい」と言うこともしっかり説明できる力が着きます。
利用者の心に働きかけるデザイン・配色を
カラーセラピー資格は、ウェブサービスにも応用できます。ウェブサービス作成は特にパソコンに向かうことが多い仕事ですから、自分でさまざまなサービスを使う中で体感として「この画面は使いやすい・見やすい・わかりやすい」、逆に「こういうのはいまいちだな」と感じることがよくあるでしょう。
カラーセラピー資格を取るとその感覚をより具体的にデザインや配色の面から説明できるようになります。カラーセラピー資格の知識を使ってユーザーに好印象を与え、使いやすいデザインや配色を目指しましょう。