色のもつ性質を生かしてヒーリングする仕事・カラーセラピストは、今注目されている職業のひとつです。そのため、カウンセリングとカラーリングに関するアドバイスができる「カラーセラピー資格」取得を目指す方が増えています。カラーセラピーではどのようなヒーリングが期待できるのでしょうか?
目次
カラーセラピーでできるヒーリング
カラーセラピーとは色を使った色彩治療で、色のもつ効果によって心と身体を癒しパワーを与えてくれます。TCカラー、オーラソーマ、センセーションなどさまざまなセッションがありすべての色が使われますが、使う色の数はセッションのよって異なってきます。
80本のカラーボトルを使うタイプもあれば、10個のカラーキュービックを使うなど多種多様です。カラーセラピーのセッションで選択した色には、自分自身では気づいていない、もしくは見えていない心理や本質が明らかになります。
具体的には1番目に選んだ色が表すものは何か?2番目の色は?という感じに、セラピストが心理を読み取っていきます。色によって導き出された心理をベースに、この先どのように改善するまたどのように維持していけばよいのかを知るために使われる色が「ヒーリングカラー」と呼ばれています。
そもそも「ヒーリング」とは
「ヒーリング」とは、心と身体の健康を癒す、つまり回復することです。ストレス社会で生活している現代人の多くはストレスや疲れ、不安、悲しみ、怒りなどネガティブな感情と毎日闘っています。これらを軽減したり、軽くすることがヒーリングです。ヒーリングすることで気分がスッキリし、リラックス効果を得られます。
ヒーリングサロンに出かけることも出来ますし、自宅でヒーリングミュージックを聞いたりアロマを焚くなどしても効果を得られるでしょう。また近年注目されているヒーリングのひとつに「カラーセラピーヒーリング」もあります。その名前の通り、色の持つ効果で心と心身を正常に回復させ、明るく元気に生きるポジティブな気持ちを与えてくれます。
心の不調・ストレス軽減
心の不調やストレスを感じた時、どのように対処することができるでしょうか?ひとつの方法として、色の効果で心の不調やストレスを軽減することが可能です。色は”可視光線”という電磁波の一種で、それぞれの色には異なる刺激があります。
それらの色は脳の一部である視床下部、扁桃体、海馬といったさまざまな部分に影響を及ぼし、人間の持つ本来の欲求や自律神経、ホルモンバランスなどの調整を行っています。
たとえば心の不調やストレスには、気持ちを静めてリラックスさせる作用がある「緑」色が適しています。少し休みたいときや安心したいとき、不安を取り除きたいときには緑色を利用してみましょう。
波長の乱れを整える
それぞれの色が持つ波長で、心と体を癒しバランスを整えるカラーセラピーが注目されています。ストレスの解消や不眠の改善、精神の鎮静化など代替医療としても有効性が高いとすでに実証されており、近年では、ヨガやアロマなどをカラーセラピーと組み合わせることでさらなる効果を発揮すると期待されています。
職場で使えるカラーセラピー
カラーセラピーに関する知識や資格があれば、さまざまな職場で活躍できます。たとえば活躍できる代表的な職場としてネイルサロン、エステサロン、フラワーショップ、介護施設などが挙げられるでしょう。
ネイルサロンではその日の気分に合わせてヒーリング効果の色を使ったネイルを施したり、エステサロンでは気分に合ったカラーのタオルなどを選ぶことでよりリラックスした雰囲気を作ることができます。
また、フラワーショップではお客様の気持ちに合ったカラーのお花やラッピングをしてあげることが可能です。さらに、介護施設では介護者一人ひとりに適したカラーのアイテムを取り入れることで心地よく過ごしてもらえるでしょう。
カラフルな配色でストレス軽減
古代エジプトや古代中国時代から使われていた色彩治療、つまりカラーセラピーは、心や気持ちに働きかけるヒーリングの一種です。たとえばストレスが溜まって元気になりたいときには、ポジティブな気持ちを高ぶらせ、エネルギーの強い「赤」色がおすすめです。またそれと同じくらいのエネルギーを与えてくれるのは「オレンジ」です。
オレンジ色は人を明るい気持ちにさせ、楽しい雰囲気と会話を引き出せます。また人間関係や仕事のストレスの軽減には「緑」色を利用することで、毛細血管を広げ血液の流れの促進につながりリラックス効果を得られます。
似た配色で集中力アップ
色の配色についての知識があれば、集中力を高められる色を選べます。集中力を高める色として青色が知られていますが、それに似た水色や青緑も配色することでさらなる効果を期待できます。つまり、寒色系の色でまとめた空間を作ることで集中力をアップできるでしょう。
一方、脳を活性化させたい場合は、色の中でも一番明るい黄色がおすすめです。黄色は脳を活性化させる作用があるので頭の回転がはやくなるため、集中力アップにもつながります。
デスクは個人の好きな色に
オフィスのスペースに色の変化を与えることは、仕事の効率化につながります。一般的に受付スペース、応接スペース、会議スペース、資料室、リラクゼーションスペース、そして、外勤が多い人と内勤が多い人のワークスペースに分かれています。
家庭で使えるカラーセラピー
カラーセラピーは自分だけでなく、家族のことも癒すことができます。特に子どもは自分の悩みや考えていることを話しません。親があれこれ聞き出すとかえって何も話さなくなってしまうことでしょう。しかし、子どもに直感で色を選んでもらうだけで、悩みを理解することが可能です。このようにカラーセラピーは家族のことも癒し、心を落ち着かせるために使えるため人気となっています。
ブラウンで落ち着きを
ブラウンは大地や木の色をイメージさせ、自然のぬくもりを感じさせる温暖色です。そのため、安定や安心感などを表現しています。インテリアにブラウンを取り入れるなら、温もりのある落ち着いた雰囲気を醸し出せるでしょう。また他の色とも馴染みやすいので、インテリアには重宝されています。またブラウンを合わせたファッションは地味な印象を与えやすいですが、相手に安心感や信頼感を与えるだけでなく、落ち着いた控えめなイメージも与えます。
白を生かして雰囲気安定
白色は無彩色の中で一番明るく、柔軟色や膨張色、進出色の性質をもっています。色がついていない真っさらな状態を表現している色で、清潔感のあるイメージを相手に与えます。また誠実で真面目な雰囲気を醸し出だすので、信頼感を得やすいのも特徴と言えるでしょう。白色は汚れやすいため使用することを躊躇する方もいるかもしれませんが、白色の持つ効果を生かして安定した雰囲気を演出してみるのはどうでしょうか?
ライトの色で安らぎ向上
ライトの色、つまり照明の色はさまざまです。大きく分類するなら
- 少し青みがかかった白色
- オレンジが買った白色
- 太陽光に近い白色
の3色に分かれます。これらは昼白色、昼光色、電球色とも呼ばれています。照明の色はシーンによって使い分けることが常識です。ライトの色によって安らぎ、安眠、集中などの向上を図れるでしょう。
勉強で使えるカラーセラピー
勉強に一番求められていることは、集中力と持続力です。この両方の向上アップを果たせるのは青色です。青色には気持ちを落ち着かせるだけでなく、集中力を高めるので勉強モードに入りたい時には、青色で固めることで効果を期待できます。具体的には青ペンや青色の付箋を使って勉強することでいつもよりも頭が冴えた状態で勉強が行えることでしょう。
黄色で集中力アップ
勉強のスケジュールを立てても、それがうまくいかなことはよくあります。また勉強をしなくては・・という気持ちはあってもやる気が出ない時もあります。そんな時は気持ちを盛り上げ、集中力を高める黄色やオレンジ色がおすすめです。黄色は太陽のような元気で暖かいエネルギーを与える色なので、ポジティブな気持ちにさせてくれます。また落ち込んだ気持ちを癒すパワーもあるので、たとえテストの点が悪くて落ち込んでいるとしても黄色を取り入れることで元気になれるでしょう。
水色でストレス軽減
ストレスを感じているときは、自律神経が興奮している状態です。そのため、赤色やオレンジ色などの暖色系を身に着けていると、神経がさらに興奮しストレスが強くなると言われています。そこで赤などの暖色系と全く逆の色である水色などの青系の寒色を身に着けることで、気持ちを落ち着かせることができます。
緑色でひらめきアップ
緑色は安心感や安定感、調和などをイメージさせる色で、沈静色や重量色といった効果も特徴として挙げられます。木や森などの自然な色でもあり、心や身体の疲れだけでなく、疲れてた目を癒せる色としても知られています。さらに鎮静作用で緊張を緩和したり、リラックス作用など穏やかな気持ちを与えてくれます。そのため、何かに行き詰まったときやアイデアがなかなか出なくて困っているときなど、緑色を見ることでリフレッシュでき、ひらめきやすくなります。緑色のアイテムや小物を身に着けて、緑の多い公園に出かけて、アイデアをひらめきに出かけてみるのはどうでしょうか?
カラーカウンセリングで心を癒やす
心が病んでいる人や何かの病気を抱えている人がカラーカウンセリングを受けるのでは?と思われている方もいるかもしれませんが、カラーカウンセリングは占いのようなものではありません。むしろ、色が持つ性質を生かしながら、心理療法やカウンセリングのテクニック織り交ぜつつ、相談者の心の本質をみます。
その方法とはまず色を使い、相談者の今現在の心の状態や顕在的目標を読みます。その後、カウンセリングを通して得た情報を参考に、深層心理を行い、どのような潜在価値を持っているのかを見つけます。それをベースとし、相談者が何を目的としてどこへ向かうべきかをアドバイスします。生まれもった資質や潜在能力などを生かし、心と身体に癒しを与え回復させるのがカラーカウンセリングの目的です。
1.あなた自身の色を見つけて
自分が選んだ色から心の状態や深層を知れたなら、自分が必要としている色を見つけましょう。色が持つ効果を利用して精神と身体を癒し、ネガティブな気持ちからポジティブな気持ちへと向かせることが可能です。心や精神の状態に合った適切な色をみてみましょう。
- やる気が出ない時「赤」
- 自信がない時「オレンジ」
- 不安を抱えている時「黄」
- 集中力を高めたい時「青」
- 人間関係の悩みを抱えている時「ピンク」
- 強いストレスを感じて疲れている時「緑」
2.オーラの色を生活に取り入れて
”芸能人はオーラがある”とよく言われるように、オーラは人を取り巻くエネルギーのことです。何色をまとっているかにより、幸運を呼び寄せることもできればその反対も起こり得ます。では、あなたを取り巻くオーラの色とは何色でしょうか?
体調や感情などの心身の状態によってオーラの色は変わるので、カラーカウンセリングを定期的に受けましょう。そして、診断されたオーラの色を生活に取り入れていきましょう。
3.相性の悪い色を遠ざけて
相性の悪い色を組み合わせることは見た目はもちろん、精神や心身にも悪影響を及ぼ可能性があります。また人それぞれには、遠ざけたほうがいい色も存在しています。その色が嫌いな色なら問題ありませんが、その色を身に着けることでマイナス印象を他の人に与えてしまうこともあります。相性の悪い色を知るために、カラーセラピー資格講座を受講して、自身で相性の悪い色を判別できるようになってはいかがでしょうか?
まとめ:カウンセリングに色を取り入れる感覚
カラーカウンセリングは、近年注目されているセラピーのひとつです。心の奥底にある心理や深層を見ることができるだけでなく、色の持つ効果を採り入れてさまざまな分野でヒーリング効果を得られます。ストレスの軽減や集中力アップなど心や精神状態を改善へと導く適切な色を生活に取り入れられるように、カラーセラピー資格を生かしてみてください。